【回路図】
私が自作した親時計もどきは上図の通りです。トランスの容量は駆動する時計の台数から計算して決めて下さい。回路は、シリコンブリッジで整流し、1000マイクロファラッド程度の電解コンデンサーで平滑したトランスの2次側出力24Vをリードスイッチで30秒毎に1〜2秒間反転出力して子時計に送るというごく簡単なものです。これと同じものを、子時計を傷めることなく4台駆動で20年間連続使用しました。リードスイッチとは磁力で開閉する、ガラス管に封入された小さなスイッチです。これをユニバーサル基板などに並べて取り付け、普通の時計のようにシンクロナスモーターの回転軸を挟んで0秒と30秒の位置に置きます。毎分1回転のシンクロナスモーターの回転軸に、先端に円形磁石を取り付けたバー(材質は何でもよい)を取り付けます。バーの長さは、リードスイッチの上を磁石が通過した時に1〜2秒間スイッチがON状態になるように調節して下さい。尚、子時計はコイルを使った誘導負荷なので、スイッチの開閉時にサージ電圧が発生して接点がスパークしたりヒューズが飛んだりします。スパークするとリードスイッチの接点寿命が著しく低下しますので、それを防止するために出力の最終段階にサージアブソーバー(ZNRバリスター、あるいはスパークキラー)を子時計と並列に取り付けて下さい。電源ヒューズ、及び子時計出力段のヒューズの容量は便宜上3Aと表記しておりますが、実装する場合は負荷の状態から計算して決めて下さい。
【部品表】
シンクロナスモーター 1RPM、トランス:1次側100V、2次側24V、必要に応じてパイロットランプなど、
シリコンブリッジ、電解コンデンサー1000µF程度、リードスイッチ4個、ユニバーサル基板、
ヒューズホルダー及びヒューズ管それぞれ2個、スイッチ100V3A程度2個、ZNRバリスターもしくはスパークキラー、
子時計出力用端子台、円形マグネット、収納アルミシャーシ、その他配線部材少々。