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ラジオは小学校4年生の時に慣れない手つきで半田鏝を握りながら ACE(エース)社の4石ラジオキットを作ったのが最初で(当時の子供がおっかなびっくりで遣った半田付けの不備を後年修正して実働状態で現存しています)、その後は当時ラジオキット業界ではACE社(東京都品川区)と2大巨頭(笑)だったHOMER(ホーマー)社(埼玉県川越市)の8石スーパー・ヘテロダイン方式のラジオを作ったりして楽しんでいました。キットに添付されていた説明書にはスーパー・ヘテロダイン方式の受信原理や測定器無しでの調整の仕方が懇切丁寧に解説してあって大いに勉強になりました。エース、ホーマー両社には「実用品」を作る愉しさとともに電子回路に就いての豊富な知識を授けて頂いて、既に「かなりいい歳」になった現在でもそのご恩には感謝してもしきれません(その他にも「日之出」や「チェリー」といったメーカーもありました。当時神田にあった誠文堂新光社の、通りを挟んで真向かいにあった科学教材社によく買いに行きましたね。特にチェリーは現在でも秋葉原のショップで製品の入手が可能です)。また、ホーマー社は当時としてはちょっと考えられない程超小型のICラジオ(水銀電池使用)も発売していて、当時高円寺の環7通りにあったエレックセンターで購入して自転車に乗りながらよく聴いたものです。また親が使っていた東芝の古い小型短波ラジオで短波のJJYを受信したりしていました(当時の木製の樽のような風呂桶に水没させておシャカにしてしまいましたが・・・(^^;)。中学校の技術家庭の授業では山崎のラジオキットを作りました(これらのラジオキットについては四方山話も含めて別途記事を書こうと思っています)ので自分の人格形成の一つとしてのラジオには人一倍の思い入れがあります。そして丁度中学に入学した頃にBCLラジオブームが起こりました。
承前、1970年代半ば頃にBCLという海外短波放送を聴取する趣味が大流行しました。電気機械好きな私が飛びついたのは言うまでもありません。当時は現在のようにインターネットなど影も形もなく、海外の情報をリアルタイムで知る手段は短波放送しかありませんでした。日本語放送も沢山あってそれぞれ工夫を凝らした番組を制作していました。当時の少年達はラジオの機械としての面白さと海外生情報の楽しさに魅了されたので、この趣味が一大ブームにまでなったのだろうと思います。家電メーカー側も不況下の現在では想像も出来ないような熱い情熱を持ってラジオを陸続と開発していったのでした。ただ、BCLブーム真っ盛りであった昭和50年頃も実は石油ショックに起因する不況で続々と企業が倒産した時期でもあったのですが・・・。
面白い事に、BCLブームは家電アナログ受信機の最高峰であるスカイセンサー5900やクーガ2200が現役商品だった頃がピークで、デジタル表示で受信周波数をまさに「直読」できる全BCLが夢にまで見た機種(勿論、高価なアマチュア無線用の通信機では既にデジタル表示はありましたが、廉価な所謂家電ラジオでデジタル表示を実現した機種のことです)が登場した頃には既に下火になっており、聴取者減少とともに海外日本語放送も順次廃止されて少なくなっていき、インターネットが普及した現在ではコンピューターの画面を通して膨大な海外の情報に直接アクセスする事が出来るようになりました。それでも尚、自分にとっては海外から直接飛んでくる不安定な電波を捕まえて自分のラジオでノイズとともに聴取する事には非常に魅力があって、ブームが去って久しくなっても時々短波ラジオのスイッチを入れては遠い音を聴いていました。
当時のラジオの性能は家電製品の枠を越えてまさに通信機に迫る勢いでした。特に一般向け商品としてのコストの枠内でアナログ選局精度や感度を極限まで追求した製品を開発した当時の家電メーカーの人たちは本当に偉かったと思います。また自分としても、受信する事自体が楽しい機械をリアルタイムで使えた幸福な時代に居合わせたことに感謝したいと思います。今また嘗てのブームとまではいきませんが、BCLを再開した人も多いとききますし、当時は欲しくても買えなかったラジオを社会人になってから折ある毎に入手している人も多いのではないでしょうか。私も全て集めようとは思いませんが、自分が当時気になっていたラジオを少しばかり手に入れています。
●ナショナル(現パナソニック)
R-288(追記あり)
R-299
R-025(短波ペッパー)
RF-1180(クーガ118)
RF-2200(クーガ2200)
RF-B30(プロシード B30) 準備中
RF-B11(プロシード B11)
●ソニー
ICF-5900(スカイセンサー5900)
ICF-6800(スカイセンサー6800) 準備中
ICF-7600D
ICF-6500 準備中
ICF-SW7600GR
●東芝
●三洋電機
●日立
WH-886 準備中
●オーム電機
S-WAVE RAD-S311N 準備中
AudioComm RAD-S330N 準備中
●ELPA(朝日電器)
●アンドーインターナショナル
●DEGEN・徳勁(中国)
●その他
●ソニー
●パナソニック
●セイコー
●富士電機製造
●東芝
準備中
●アイワ
準備中
●オーム電機
●ACE(エース)
準備中
●HOMER(ホーマー)
準備中
●日之出
準備中
●チェリー
準備中
●SONY(ソニー)
準備中
●アンドーインターナショナル
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最終更新日:2020年8月17日